journal of ozakikazuyuki.com

コンサート感想|東京混声合唱団 第247回定期演奏会

2018.9.13


公式サイトより)

 東混の定期247を聴いた。圧倒されて「凄かった」以外の感想が今は浮かばないが、聴きながら思ったのは、ある日突然に人類の科学と機械と工業の文明が一夜で崩壊するような出来事が起きて、残されたもので人類に何ができるかを問われたら、今日のプログラムを再演してほしいと私は答えるだろうと思った。

 スヴェトラーノフ『アレクサンドル ユルロフの思い出に』は、バーバーの『弦楽のためのアダージョ』に歌詞をつけた『アニュス・デイ』と双璧をなす作品だと感じた。生涯何度も聴きたい作品にまた1つ出会えた。

 藤倉大氏の『さわさわ』は、文字通りの意味で「今だからこそ聴けた」作品に思えた。個人的に最も好きな楽器を挙げるならばパイプオルガンとピアノだが、そこにマリンバが加わった。この決定事項は不可逆的かつ恒久的に覆らない。

 ラフマニノフ『晩祷(徹夜祷)』は透明に輝く教会堂建築を仰ぎ見、参拝するかのような気分になり、高揚した。ああ、このコンサートを聴けてよかったと心底思った公演だった。


第247回定期演奏会

公式サイト

日付: 2018年9月13日 7:00 PM – 9:00 PM
会場: 第一生命ホール
カテゴリ: 定期演奏会

出演
指揮:山田和樹
マリンバ:塚越慎子
合唱:東京混声合唱団

プログラム

エフゲニー・スヴェトラーノフ Yevgeny Fyodorovich Svetlanov (1928-2002)
アレクサンドル ユルロフの思い出に ~無伴奏混声合唱のための後奏曲~
“Memories” (“Vospominania”): postlude for a cappella choir (In memory of Alexander Yurlov)

藤倉 大  Dai Fujikura (1977- )
さわさわ 混声合唱とマリンバのために -東京混声合唱団2018年委嘱作品日本初演―
Sawasawa for mixed choir and marimba (2017) text by Harry Ross

セルゲイ・ラフマニノフ Sergei Vasilievich Rachmaninoff (1873-1943)晩祷
All-Night Vigil Op. 37 (1915)

チケット
入場料(税込み・全自由席):一般 4,500円、学生 1,500円

主催:一般財団法人合唱音楽振興会
共催:認定NPO法人トリトン・アーツ・ネットワーク/第一生命ホール
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
協賛:サントリーホールディングス株式会社