notes for thinking―考えるための備忘録
PTA問題の一つは、長い間、PTAが専業ママを中心とした同質性が高い組織だったことです。悪い意味でお仲間集団になるので、ますます忖度を生みますし、息苦しくなります。さらに、当然ながら、組織も硬直化するので、変化を恐れるようになります。これを防ぐには、異分子がたくさんいる、ヘテロな組織を目指すことです。専業ママもいれば、ワーキング・マザーもいて、大手企業で働くパパも、自営業のお父さんもいる。こうして、それぞれ違うことを考えている人たちが集まると、忖度するのも限界が出てきて、コミュニケーションが活発になります。また、働いている時間や生活スタイルも違うので、「皆、同じようにはできないよね」と寛容な心も生まれます。すると、息苦しさがなくなるのです。
──岡田憲治氏（専修大学教授・政治学者）
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