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notes for thinking―考えるための備忘録

賢明な素人

読書猿:賢明な素人(informed layman)という概念をつくる

我々は皆、何らかの分野・テーマの玄人なわけですが、それ以外の分野・テーマに関しては素人であるしかない。そして、我々に降りかかる問題は、必ずしも我々の専門に合わせてくれるわけでもない。大抵の場合、我々は、素人として問題に直面するんです。

どうやったら素人なりにマシな対処ができるか? その条件を探るための概念ツールとして「賢明な素人」というものを考えた

1 自分がそのテーマ・分野に関して無知であること(=素人であること)を知ること
2 必要な知識へのアクセス(所在、探し方、学習方法など)を知ること
3 でき得るかぎり調べ、学んだとしてもなお、間違うことがあると知ること

素人が「知」に向かうのは、湧き起こる知的好奇心をなんとかしたいということも含めて、降りかかる必要に対処するため、言い換えれば、問題解決のためです。

今、僕たちは1000円足らずで世界文学を買えます。これはまた、少し別の話なんですが、僕は図書館を褒めるのにこんなフレーズを使っています。「あなたは、街の小さい図書館をバカにするかもしれないけれど、そこにも、世界最古のアッシュールバニパルの宮廷図書館にあった粘土板に書かれた物語があるんだ」。これ、『ギルガメシュ叙事詩』*18のことです。そんな本が何千年も時を超えて、日本の小さな街の図書館にまで行き渡ってるんですよ。

2022.10.11
#今日という日をデザインする
#今日知ったコト
#ヘェ〜なコトバ

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